真空管アンプはシングルに限ると言う人が多い、事実プッシュプルはコストもかかり、その一番の要因は高域の表現力に有ると思う。
省エネのこの時代に増して夏の節電の最中、1日10時間1週間で70時間は通電した「Model 7 」ですが、プッシュプル特有の左右への広がりはシングルでは味わえない魅力である、とは言っても私はプッシュプルの経験はこれで2台目、当然両機種とも私が手に入れられるローコスト製品。
前回経験した時は、音源、プリアンプ、SPとも今考えると納得できる物ではなかった、そんな環境でパワーアンプだけの問題にする訳にも行かず、その個体が果たして今なら使えるのかは想像の世界にしか過ぎない。
1週間火を入れたModel 7 は一言でシングルにない素晴らしさがある。
先ず音場全体が広く豊かである、響き成分が多く音楽性に富む、音を聞きと言うより音楽に包まれる、この事実が最大のセールスポイントであろう。
細かいことを言えば、ピアノの立具合が鈍い、低域が豊だが切れ味が今一つ、奥行表現が苦手?、この辺りは神経質になり過ぎるとシングルアンプと同じになってしまい、逆に押し出し感、説得力が魅力のプッシュプル、細かい事は目をつぶろう。
球はオリジナルのチャイナEL34、球を変えれば出音も変わる、しかしアンプの持つ特性は回路構成や使われている部品で大部分が決まってしまう、高価な球に変えても根本は変わらないと私は思っている。
試しにオリジナルから、テスラEL34に変えてみた、予想は的中、アンプの個性が強く変化が少ない、同じEL34と言う事、逆にチャイナEL34はかなり優秀で有る事も分かった。
そこで
オリジナルのブリッジダイオード3個、AM1510(秋月で20円)、そのほかにIN4007が6本(1本5円)
これをシリコンカーバイトSBDに変えてみよう。
スルホール基板は部品は外し悪い、
ブリッジダイオード3個=12個+6個=トータル18個のシリコンカーバイトSBDに交換した。
少しエージングが必要ですが、交換直後、何時もの様に静かです、低域の量感は更に増し、キレも良くなりました、今の所高域の変化は?、奥行き感は確実に改善され、ボーカールが浮かび上がります。
シリコンカーバイトSBDは1個200円、合計で18×200円=3800円は高いのか安いのか。